
タイ料理の甘みのお話
南国といえばヤシの木。タイには、多くのヤシが自生し、
そのうちのいくつかの品種のヤシからは、
「パームシュガー」を得ることができます。
タイ料理の甘み付けには、
サトウキビから作られたグラニュー糖が主流で、
他にはこのパームシュガーを使うのが特徴的。
日本で一般的な上白糖は、
グラニュー糖に比べ粒子が細かく固まりやすいため、
タイの高温多湿の気候には向かないのだとか。
パームシュガーとは、ヤシから採れる砂糖の総称をいい、
パームシュガーの中でもタイで最もよく使われるのが、
「ココヤシ」という品種から採れるパームシュガーです。
ココヤシの花の蜜を
ゆっくりと煮詰めて作られるココナッツシュガーは、
ペーストを固めた状態(削ったり、割ったりして使う)や、
粉末の状態で出回っていて、
コクのある優しい甘さと、
ほんのりキャラメルのような香りが特徴です。
相性のよいココナッツミルクと組み合わせて、
カレーやデザートなどに使うことが多いそう。
和え物やサラダなど、
さっぱり仕上げたい料理にはグラニュー糖、
コクを付けたい料理にはパームシュガーと、
それぞれ甘みを使い分けます。
辛いだけが全てじゃない、
甘・辛・酸・塩味の絶妙なバランスで成り立つタイ料理。
甘み一つとっても奥が深く、知れば知るほど、
その複雑な味わいの虜になってしまうはず。
保存料無添加・無漂白でお子様のおやつ作りにも安心。組み合わせるココナッツシュガーが手に入らない場合は、きび砂糖で代用がおすすめ。