タイのたれやソースのお話
お料理にアクセントを添えるたれやソース。
タイでは「ナムチム」と呼ばれ、
お料理ごとに専用のものが添えられます。
タイ料理の味の構成要素である
甘み・酸味・塩味・辛味のベストなバランスが
それぞれのお料理によって異なるので、
一つのナムチムをあれにも、
これにも…なんてことは少ないんだとか。
えびの揚げ物にはプラムやマーマレードを使った
フルーティなナムチム、シーフードのグリルには
「ナムチムタレー」と呼ばれる
生の唐辛子が入ったものが添えられます。
タイ式炊き込みごはん・カオモックは
それだけでもしっかりした味がついていますが、
ミント入りのナムチムが添えられていて、
食卓でさっぱりした味に変化させて楽しむのがタイ流です。
ソムオーという大きな柑橘や未熟なグァバ、
未熟なマンゴーなど酸味のある果物には
「ナンプラーワーン」という
ナンプラーにココナッツシュガーを加えた
ナムチムをベッタリと付けて食べるそう。
完熟の甘い果物をそのまま味わうことが好まれる日本とは
対照的ですね。
“足し算”のお料理と言われるタイ料理は、
調理の過程だけでなく
食卓でもナムチムを使って味に変化をつけ、
複雑でやみつきになる味を作り出しているのでしょう。
日本で手軽に手に入るナムチムと言えば「スイートチリソース」。
一般的なスーパーでもよく見かけます。
生春巻きに使うことが多いイメージですが、実は、タイでは
「ナムチムガイ」=鶏のつけだれと呼ばれるように、
タイ式から揚げ・ガイトードや
タイ式焼き鳥・ガイヤーンにつける
専用のナムチムの一つとして使われます。
でも、それだけじゃもったいない!
オムレツにひと垂らし、ポテトサラダにひと混ぜと、
いつものお料理にちょっとつけたり加えたりするだけで、
手軽にエスニック風の味付けになる便利な調味料。
日本流にいろいろなアレンジを試してみれば、
きっとおいしい出会いがあるはずです。
ライム果汁の爽やかさとすっきりした甘みが特長です。さらりとした使い心地も嬉しいポイント。ソテーしたお肉やオムレツ、サラダにもよく合います。