
タイのお米のお話(1)
私たち日本人にとって、カレーといえばやっぱり“ごはん”。
さらさらのタイカレーには、長細くて水分が少なく
パラパラとした食感のお米(インディカ種)がぴったりです。
その中でも特徴的で、日本のタイ料理レストランでもよく使われるのが、
“カオ・ホム・マリ”、
日本語で「香り米」とか「ジャスミンライス」などと言われるお米。
炊いた時の甘い香りとジャスミンの花のような白い色から、
このように呼ばれています。
お米に特別な香り付けをするのではなく、
品種そのものが香り豊かなこのお米、
独特の芳しい香りが食欲をそそることから、
世界各国でタイ米の最高級品種として愛されているそう。
そもそもタイではお米は2期作もしくは3期作で作られていて、
日本と同じくお米を主食にしている国です。
中央部や南部はパラパラしたお米を食べますが、
東北部や北部ではもち米を食べる習慣があり、
蒸したもち米を少しずつ手でちぎって一口大の大きさに丸め、
おかずと一緒に食べます。
タイの食生活の基本がお米と魚から成り立っていることも、
日本とよく似たお国柄。
もともとは干した魚と唐辛子を炒って作られていた“ナム・プリック・ヘン”は
日本で言えばふりかけのようなもの、
もち米とマンゴーにココナッツミルクソースをかけていただく
デザート“カオニャオ・マムアン”は、
さながらおはぎのイメージでしょうか。
どちらもお米の国である、日本とタイ。
ちょっと食生活を垣間見ただけでも、
タイそしてタイのお料理がぐんと身近な存在に感じられるのです。
炊き立てのジャスミンライスの香ばしさを閉じ込めました。タイカレーやガパオを合わせて食べれば、お家にいながらにして本格的なタイを味わえること間違いなしです。