スパイスのお話
タイカレーといえば、グリーン・レッド・イエローと
色鮮やかなことも魅力のひとつ。
この色の違い、それぞれのペーストを作る時に使われる食材に
ヒミツが隠されているのです。
タイカレーの味を決めるペーストは、
レモングラスやタイ生姜などのフレッシュな
タイハーブとにんにく、赤小玉ねぎ(ホムデン)、
様々な唐辛子やドライスパイスなどを
使って作られていて、市場で買うことができます。
グリーンカレーペーストの特長となるのは、大小2種類の緑の生唐辛子。
小さい唐辛子は辛さと香りを、大きい唐辛子は辛さに加えて
色や甘みを出す役割があります。
さらに、クミンや唐辛子の葉やバジルを使って、
あの緑の色を鮮やかに仕上げているのです。
一方、レッドカレーペーストには、赤色の乾燥した唐辛子が使われます。
グリーンカレーペーストと同じく、大きさの異なる唐辛子と
たっぷりのフレッシュハーブがそれぞれの役割を果たしています。
イエローカレーペーストは、グリーンやレッドとは大きく異なり、
カレー粉、つまりターメリックやコリアンダーシードなどの
ドライスパイスが多く使われるのが特徴で、黄色の素となっています。
これらのペーストを炒めて香りを出して具を加え、
ココナッツミルクやナムプラー(タイの魚醤)で味を整えれば
タイカレーの完成です。
この3色のカレーは一般的に、
グリーン>レッド>イエローの順で辛いと言われます。
グリーンは爽やかな辛さが刺激的、レッドはヒリヒリした辛さ、
イエローは日本のカレーに近い辛さが特徴です。
辛さの違いもまた、
タイカレーが日本で魅了される所以ゆえんでしょう。
タイでは、グリーンカレーと並んで定番のレッドカレー。刺激的な辛さとタイハーブの爽やかな香りが食欲をそそります。タイ産マンゴーがとろけた濃厚な味わいです。